結婚式の記録〜当日

AM7:30。
自然と目が覚めて、窓の外を見ると霧が一面に広がっている。
「やっぱり晴れなかったかぁ・・・」と寂しい気持ち反面、
私の気持ちと一緒の雨模様。
やっぱり一生に1度の結婚式当日となると、ワクワクより不安の方が大きい。
お父さんへの手紙が、当日になっても書けないのだからなおさら。


思いつく言葉をパソコンに書き溜めてきたのを見ても、お父さんへの気持ちがまとまらない。
北海道から大阪に来て1年、お父さんを心配しない日はなかったのに。
お父さんがまだ退院もしていないまま、「じゃあね」と言って勝手に嫁いじゃったのに。
ようやく親子2人で飲んだくれる仲になったところだったのに、お父さんが突然病気になって・・・やせ細って。


後悔の思いばかりで、
お父さんの晴れの日にふさわしい、娘からの言葉がまとまらない。



でも、前日の両家の会食で、
私がいじわるをして「両親への手紙は無いからね。書いてないし」と言ったら、
お父さんは「あ〜・・・、そうか・・・」と寂しそうだった。
本当に書いていなかったし、無しにしたかった気持ちになっていたけど、
今、手紙を書かなきゃ、また後悔する。


手紙を読む時のために用意したBGMを聞きながら、
もう直接ペンを執る。
元々、書いた手紙をお父さんに渡すつもりはないから(恥ずかしくて)、
間違いはボールペンで線を引き、足りないところは書き足しながら、
もう泣きながら便箋4枚一気に書いた。



隣では、ベッドの背にもたれながら、
携帯電話片手にメールを打つように謝辞を考える新郎。
同じように泣いていた・・・★


すでに感極まった2人は、ジャグジーで涙を洗い流し、
新しい下着を身に付けて!?、
2人の演奏の最終調整!
遅めの朝ご飯を食べて、いざヘアメイクへ出陣!!



お支度部屋で鏡を前にして、すでに涙がこぼれそう。
でも、すぐに隣部屋の美容室でヘアーセットをしてもらいながらはしゃいでいるお母さんのウルサイ笑い声で、
緊張感が吹っ飛ぶ!「娘の結婚式なのに他人事だなぁ・・・」
みんなからの電報を見ていたら、テンションも上がってきたー!



昨日のヘアメイクリハーサルでは造花だったけど、
生花を付けるとやっぱり違う!
ドレスはちゃんとチャックが上がったし、
新郎も私の目から見てタキシード姿が決まってる?!


2人の準備が整って、
写真撮影へ。
あいにくの雨模様はまだ続いている・・・「みんな無事に着いているだろうか?」


水の教会に入ると、
十字架が立つ水辺に落ちる雫、コンクリートに反響する静かな雨の音・・・
また緊張してきたー!!
カメラマンさんに言われるがままに2人で見つめ合ったり、顔を近づけたり、気が乗らなかった・・・。



教会の控え室で暖を取り、しばし2人だけの時間。
新郎が向けるカメラにおとなしく収まる。
牧師さんとの面談も挟みながら、刻々と近づく挙式の時間を待つ。