司馬遼太郎記念館







先週、テレビ番組で紹介されていた「司馬遼太郎記念館」が近所ということで行ってきました。
近鉄河内小阪駅から商店街を通り抜け、10分。
住宅街の中にある記念館の入り口では、ボランティアのおじいちゃんたちがお出迎え。
1歩中に入ると、クスやカエデなどが自然的に植えられた庭。
庭に面した書斎が窓越しに見えると、
今でも少しずつ紅葉していく庭の木々を見ながら原稿を執筆する司馬さんがいるような不思議な感覚。

記念館は安藤忠雄さん設計ということで、
建築を学ぶ学生さんのような姿があちらこちらに見えました。
ガラスの回廊、ステンドグラス、そして展示室の大書架!!
宮崎駿の世界のような、司馬さんの膨大な知識の渦に飲み込まれたような気持ちになりました。
高さ11メートルの壁面いっぱいの書棚に2万冊余りの蔵書が並べられ、
これだけの本を1人の人生で読めるものかと尊敬してしまいました。
それだけの好奇心や執着心、集中力が自分にはあるのだろうか、ないのだろうか、と考えさせられました。
私も夢中になれることを形に表したいと、司馬さんがうらやましく感じました。

そして、最後に目的の「二十一世紀に生きる君たちへ」を購入しました。
小学国語の教科書に掲載されたもので、
分かりやすいがメッセージは強く、深い。
人への優しさやいたわりは本能ではなく、
訓練されるものだということには勇気付けられます。
しっかりと司馬さんの思いを受け継いだ1日でした。